今回は転職した後どうなったかについて。
今では職を変えてから2年が経とうとしています。結果から言うと2年経った今も生存しているので、なぜ生き残れたか、生き残るために何が必要だったのかについて私の所感を書いてみたいと思います。あくまで私の一意見ですが。
転職活動をしていると感じたことですが、転職=会社を変えることは多くの方が経験されており、その目的もブラック環境からの脱出や自分のステップアップのためにと様々なケースがあると思います。
ハルキン夫は新卒で入社後5年経ったのちに職種を変えました。それも前職がシステムエンジニアで現職は研究開発と、かなり大きく。
新卒入社から5年経った後に大きく職を変えたらどうなったか、全然違う職種に変えても大丈夫なの?といったことを書きたいと思います。
生き残れた理由
やはり職種を大きく変えた場合には、環境、求められる技術が変わってくるため、何もせずにうまくいくということはないと思います。残念ながら、楽に職を変えることはできないということを先に書いておきます。
勉強を極力したくない、この点においては職種をそのままで会社を変える転職の方がハードルが低かったなぁと思います。
はじめにやったこと
私の場合、前職がきつかったので、希望と夢を抱き、異動する前から行動を開始しました笑
私がやったのは、必要になりそうな参考書、専門書を買い漁るということです。
すぐに着手できなくても、私の場合は形から入るタイプなので。。ということもありますが、気持ちの問題で身銭を切って投資すると自分の逃げ道を塞ぐことに繋がるので、私は今回の転職に限らず、資格試験の勉強の際にもよくやります。
技術系の専門書は高額なケースが多いので、新品にこだわりがなければ、オークションやメルカリ等を利用することをおすすめします。また、学生が卒業する3月以降はお目当の本が見つかる可能性が高くなるのでおすすめです。
実際に私も何冊かはメルカリやヤフオクを通して購入しましたよ。
自習方法
ここからは私の自習方法ですが、私はよく参考書の小小節をつまみ読みします。
少小節であれば2〜3ページの5分もあれば読める程度ではないでしょうか。全部を読もうとすると挫折してしまうので。。
また子育て世代ではまとまった勉強時間を確保するのも難しいですが、小小節であれば子供が寝たあとの数分でも進められます。
飽きたら他の参考書に帰れば良いのです。一見、無駄が多そうですが、繰り返し学習することになるので長期記憶には残りやすいように思います。すでに興味強い項目があればそちらから読み込めば良いです。
嫌いな部分、苦手な部分はなかなか頭に入ってきませんからね。。
ただ読む順番は臨機応変に変えます。業務で必要になれば、関係しそうな章から読みます。
必要な資質は何か
職種を大きく変えた場合に何が重要だったかを考えてみます。
何か一つ転用できる経験・技術があり、それを活かそうとする意識が重要
これは、私がこの先は感じたことであり、完全に真っさらな状態でも努力次第ではどんな仕事もやれるのかもしれませんが、私の場合は一つの軸を中心に考えました。
大きく仕事内容を変えても適応できたのはなぜかを考えた時に、大きく仕事内容を変えても適応できたのは大きく変わった中でも一つ共通する技能があったからだと感じているのです。
私の場合はそれが情報技術でした。
情報技術だからそんな事できたんでしょ?と思われるかもしれませんね。
ITは応用が効きやすかったという点はあるかもしれませんが、たまたまITだったというだけで前職や学生時代、そのほかの経験・勉強から何か汎用的に応用できそうな技術があると思います。
そしてスキルがあるだけでは十分ではなく、その技術のどこがフィットするのか少し変化を加えることが重要だと思っています。一つの技能を軸に組み合わせでなんとかしようと考えたのです。
転職前後で違いが大きいほどインパクトが生まれ、周りが苦手としていることの方が好ましい
組み合わせることでオンリーワンの発想につながり、一つ良い成果につながればスムーズに仕事の波に乗れる
ずっと同じ仕事をやってきた人とは確実に違うことを経験しているわけなので、モノの考え方、思考回路が違うと思うんです。変えた先で馴染もうと相手に合わせてしまいがちですが、これまでの経験を活かさない手はないですよね。
生き残るためにやったこと
私がやったことは、過去の経験を活かそうという意識を持つこととチャンスを逃すまいと自分からアクションをとったということです。
経験を活かす意識づけ
私の場合は、まずITによる効率化を試みました。難しく聞こえるかもしれませんが、手作業を少しでも減らすことなので簡単なところから始めればプログラム2行書くだけで実施できるような効率化もあるんです。
まずはやれるところから手を動かしてみるのがいいと思いました。
難易度は様々だと思いますが、これまでの経験をなにか活かせないかと、まずは意識を持つことが重要だと思いました。意識していると何か引っかかるものだと思います。
私自身は最初からその意識を持っていたわけではなく、異動先の上司の言葉を受けて強く意識するようになりました。
私自身も生物なんて畑違いもいいところで元々流用できないと思っていたのですが、意識するようになると意外と紐付くものです。結びついたのは、まだ一個だけですけど笑
異動した後はチャンスを逃さない
何事もタイミングなのかもしれませんが、転職後うまくのれるかどうかは周りの人の影響を強く受けると思います。
また色々なところにチャンスがあり、新参者に有利な場合もあると思います。私はそのチャンスを積極的に取りに行きました。
内部でチャンスを掴むために
人を募集しているということは人員が不足しており、何かやってほしいことや埋めてほしい穴、もしくは新たに開拓したいことがあるのだと思います。
また、元々いるメンバーはすでに仕事がアサインされており、新メンバーには新しい業務がチャンスとして回ってくる可能性が高いのではないでしょうか。
そのチャンスにうまくのることが近道だと感じました。
私が実際そうだったのですが、基本来るものを拒まずと言うスタンスが功を奏したと思っています。今では、まだ道半ばですが、チャンスを与えられ、2年間継続検討という結果を得られています。
しかし、このような振られ方だと新規性があり、不確定要素の大きな課題も多いと思われます。ふった側からしたら、どう考え、どのように行動するのか、どの程度やれるのかと試しているだけで、失敗しても許されるような案件なのかもしれません。
やる側としては失敗したくないし、最初の段階で好印象を与えたいですよね。
また、信じたいところですが、中には無茶振りも含まれる可能性もあり得るので、適当なことを言っていないか、悪意がないかは人を見極める必要があります。
どこに勝機があるのかわからないので、最初の3ヶ月ほどは見極める時間に費やしてもいいと思います。
チャンスは社外にも
自習の項でも勉強方法について書きましたが、そのほかの機会として、各技術に関するセミナーやワーキンググループなるものが多くあります。特に都会は多い印象を持っています。
セミナーやワーキンググループというのは大抵最先端の方も参加している可能性もあるので資金の許す範囲で大いに利用すべきだと私が参加した際には思いました。
また受講中や討議だけではなく、懇親会がある集まりも多く、私はそこで多くの先生方に顔と名前を売ることができたと思っています。
自分で勉強することももちろん重要ですが、第一人者から教わることができるのであればそんなに効率の良いことはないと思います。
まだ実際に具体的な案件には結びついていない件も多いですが、今後何か花開くと思って、積極的に参加するようにしています。
同じ境遇の方、または大きな転職を考えている方は一度何かの集まりに参加してみるのもいいと思います。
自分のレベル感も把握できますし、勉強になる事も多くあります。自分の不甲斐なさに凹む事も多くありますが、そこは勉強を継続するしかないなぁと日々感じているところです。
研究職への職種変更はどうなのか
次に数多ある職種の中で研究職を選んだ私が、5年というブランクが企業における研究職にどう影響するのかという点について考えてみました。
分野が変われば勉強が要るのは必然ですが、研究職から研究職への転職であれば、さほど大きな影響はないのかもしれません。
しかし、私のように元々専攻とはズレている、かつ仕事内容も大きく変わった場合を想定すると、現時点ではこの5年のブランクは企業の研究者としてかなり痛かったなと思っています。
よく言われる一般論として、やはり年齢が低い方が体力面でも知識の吸収力もあったように感じます。これまでの経験によって早い遅いと多少の個人差はあるかもしれませんが、職種や分野を変えて一からとなると慣れるのに時間を要するのは当然のこととしてあり、慣れるまでにも時間がかかってしまいました。
ここまでは研究職に限らない話ですが、一番痛かったと感じているのは前項で述べたチャンスの損失だと感じています。
新卒から研究畑で過ごした人との比較した場合ということにはなりますが、20歳代後半から30歳代が一番パワフルに動き回れると感じているからです。
学生時代にある先生からよく言われていたことですが、研究を形にするには3年程度要するとよく言われていました。新卒からの3〜5年間、20代という年齢で下地を作り、30台前半で一人前にテーマをリードするという時間感覚を持っているのですが、5年経ってからの転職だとそうはいかなくなります。
さらに、企業の場合は、分野によっては基礎を身につける段階からということもありますが、多くは基礎がついている段階で新たな技術を育てるべく大学との共同研究や社会人ドクターとして派遣いう選択肢もあり、この機会を損失したと感じています。結果論なので最初から研究職だった場合にどうかはわかりませんが。
とは言っても、過去については変えられないので、チャンスを掴むために今後どうするかは私の継続課題です。
また、会社員なので評価されるという事も付いて回るのですが、そこには経験年数は加味されないので評価されるように何をするか重要だと感じています。そのための一つの対応策が、技術を組み合わせてオンリーワン、オリジナリティのある仕事をする事だと考えています。
最近では嬉しいことに共同研究者から評価・称賛される事も少しずつできてきましたがそれ以上に内部から評価されることに難しさを感じています。経験の浅い状態から信用を得るのに苦戦しています。
自分の技術・知識を高める必要があるということは自覚していますが、それだけでは不足かなと感じます。
明らかな結果を出す必要がもちろんありますが、そのほかの道としては費用や期間は要しますが、第一人者を支持し、免許皆伝をいただくというのも選択肢なのかなとも考えます。自分が動きやすくなるように色々考えてみようと思っています。
最後に
私の場合、大きく職種を変えて、なんとかやれているというところですが、まだまだ未熟であることは認識しており、職種を大きく変えても余裕でやれるかと問われれば、答えはノーでした。
しかし、自分の意思で変えたことですし、興味の強い分野だったのでやりがいを感じて仕事にあたれています。環境はもちろん、気持ちの問題もありますが、意思を固めることができたなら職種を大きく変えることにチャレンジした方が良いと思います。一度しかない人生ですからね〜。
繰り返しになりますが、受け入れた側からしたら前に何をやっていたかは重要ではなく、やるべき仕事をやれるかどうかなので勉強は不可欠です。